外付けSSDをバックアップに使ってみたら

Retina MacBook ProのUSB3.0ポートを利用して、2万円程で外付けSSDをTime Machineのバックアップに使う環境を作りました(ブログ:USB3.0の外付けSSDをバックアップに使ってみる)。2ヶ月経ちましたがとても快適です。

USB3.0外付けSSDバックアップ環境の特徴

USB3.0で接続する外付けSDDのバックアップ環境は次のような特徴があります。

  • 静か
  • ストレスが無い
  • 転送速度が速い
  • バックアップ速度は変わらない

まず、静かです。音が全くしません。HDDでは、動作音がします。(a)回転する音、(b)待機するためにヘッドが移動して動作が止まる音、(c)待機状態から動き始める音、(d)書き込みの音など様々な音がします。SSDはこれらの音が一切しません。Time Machineでは1時間毎にバックアップが行われますが、音がしないのでいつのまにバックアップが行われているか分からないくらいです。たまたま画面の上部を見ているとアイコンが回転しているのでようやくバックアップ中だと分かるくらいです。音が全くしないので雑音によるストレスがありません。

外付けHDDを使用していた時に私が感じていた一番大きなストレスは、無駄な待機時間です。HDDは、省電力を実現するために使わないときは待機しています。そのため、いざ使い始めようとすると、使用可能になるまで数秒待たなければいけません。それが、外付けHDD内のファイルを参照しなくてもこの待ち時間が発生していたのです。OS X Lion からだと思いますが、Macは、ファインダーでファイルの一覧を表示させたり、プレビューを起動したりする時に、なぜか外付けHDDの動作確認を行うので、普段の作業で何かと待ち時間が発生していたのです。

内蔵ストレージに保存された画像ファイルをクリック

  ↓

 <<反応無し>>

  ↓

<<外付けHDDが音を立てて回転しはじめる>>

  ↓

少し経って、プレビューが起動して画像が表示される

SSDでは、この待ち時間が全くありません。 ものすごく快適です。

もちろん、SSDなので転送速度が格段に速いです。まだ、使い始めてからバックアップを復元するような事態には陥っていないので、復元速度は分かりません。しかし、外付けSSDの領域の一部をOSのインストール用にしてOSをインストールしてみ時には、4.37GBのインストールファイルをコピーしただけで1/5以下の転送速度で、インストールも短時間でできたので、バックアップから復元するのも短時間でできることでしょう。(ブログ:OS X Mountain Lionいいね!

1つ期待外れだったことは、Time Machineのバックアップ速度があまり変わらないことです(ブログ:USB3.0の外付けSSDをバックアップに使ってみる)。おそらく、ファイルをそのまま外付けディスクに転送してバックアップしているのではなく、サイズが小さくなるように圧縮したりしていて、転送や書き込み以外にかなりの時間がかかっているのではないかと思われます。

容量について。私は、256GBのSSDを2つのパーティションに分けて、206GB分の領域をバックアップに使っています。現在、Macのストレージ使用量が127GBですが、2ヶ月経過してまだ上書きバックアップは1回も発生しておらず、外付けSSDのバックアップ領域には60GBほど空きがあります。空き容量が無くなった時に古いバックアップを削除してバックアップをするようになった時にMacのレスポンスが悪くなったりしないか。また、SSDの耐久性に問題がないかなど心配ごとはありますが、今のところ容量的に問題なく、快適な環境を手に入れることが出来たので、かなりコストパフォーマンスの良い投資だったと感じています。

 

Thunderbolt の外付けSSD

昨日、LaCieがThunderboltで接続する外付けSSD装置、”LaCie Little Big Disk”を発表しました(LaCie – Press Release: LaCie Tops Portable Thunderbolt Speeds October 9, 2012 )。

次のような特徴があります。

  • 500GBと1TBの2モデル
  • SATA III SSD を2つ内蔵しRAIDを構成(RAID 0 or RAID 1)
  • readの実測値が最大635MB/s
  • Thunderboltポートが2つ(他の機器を最大6台までディージーチェーン接続可能)
  • 3年保証

※ケーブルは付属しないので、別途購入する必要あり

Readの実測値が635MB/sは単純に単位をビットに直すと5.08Gbp/sとなってUSB3.0の理論転送速度と同じになります。

接続方法 転送速度(理論最大値)
Thunderbolt 10Gb/s
Firewire800 800Mb/s
USB 3.0 5Gb/s
USB 2.0 480Mb/s

ようやく、Thunderboltならではの外付けストレージ製品が出たという気がします。

容量面では、私のUSB3.0接続SSDが256GBなのに対して、その2倍もしくは4倍あるのでかなり余裕があります。また、先に上げた外付けSSDの優れた特徴は全て同様に兼ね備えているはずです。

値段は高いですが、SSDはまだ枯れた技術ではなく信頼性が不透明な部分もあるので、3年の保証がついているのはとても安心です。 また、メーカーが転送速度の実測値を公開しているのも安心です。私がUSB3.0用のケースを物色している時に、「USB3.0対応と謳っていても実際にはUSB2.0と変わらない速度のケースもある」というユーザーレビューも見かけました。実際に私が購入したケースも「従来の10倍の速度インターフェース理論値」としか書いておらず、購入する時にかなり不安でした。使ってみて初めてUSB2.0より速いことが分かって安心したという具合です。

Thunderbolt接続だと、Retina MacBook Pro以外でも使えるMacが多いので、もし、価格面が気にならなければかなり良い製品だと思います。


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