gimpがOS X Lion対応

アプリ開発に熱中してすっかり世間の情報に疎くなっていたのですが、最近ようやく一区切りついたので以前のインフォジャンキーに戻りつつあります。そいうわけで、少し前の情報で恐縮ですが、gimpがバージョンアップして正式にOS X Lion対応になりました。OS X Lion対応の最新バージョンは2.6.12です。 ダウンロードはこちらからどうぞ。

gimpオフィシャルサイトhttp://www.gimp.org/

※OS X Lion対応といっても、フルスクリーン対応になっていたり、ウィンドウのどの辺でもサイズを変形できるようになっていたりするわけではなく、OS X Lion上で動くというだけです。

gimpは、以前Macにインストールして少し使ってはみたものの、Windows版の方が使いやすかったので、それ以来ずっとWindows環境で使っていますが、折角OS X Lion対応したということなのでしばらくiMacで使ってみることにします。 普段、ブログに画像を貼付ける時にぼかしを入れたり、矢印や注釈を入れたりするのには、SkitchやPixelmatorを使っています。それで特に問題はないのですが、アプリのアイコンを作ったりする時にgimpの方が機能が豊富なので楽にいろんなことができます。 そこで、少しMacでgimpを使う時の作法を調べてみました。

Macでgimpを使いやすくする方法

フォントを奇麗にする

(参考サイト:青い心の灰色猫 – Mac で Gimp/Inkscape をきれいなフォントで使う方法) 変更するファイル:

~/Library/Application Support/Gimp/gtkrc

※上記ファイルは初回Gimp起動時に作成されます。

変更内容: 次の設定行を追加

gtk-font-name="Hiragino Maru Gothic ProN W4 10"

ワンクリックでツール選択する

描画ウィンドウで作業をしていてツールを変更する時、ツールウィンドウ内のツールボタンを押しても1回目のクリックでウィンドウがアクティブになり、2回目のクリックでようやくツール選択が認識されるので、2回クリックする必要があります。それを1回のクリックでツール変更をする方法です。ターミナルで次のコマンドを実行:

$ defaults write org.x.X11 wm_ffm true
$ defaults write org.x.X11 wm_click_through true

コマンド実行後、gimpとX11を再起動。 次の項目の”日本語入力”を行う場合は、上記の代わりに次のコマンドを実行

$ defaults write org.macosforge.xquartz.X11 wm_ffm true
$ defaults write org.macosforge.xquartz.X11 wm_click_through true

日本語入力

まだ日本語入力がサポートされていないようで、テキストエディタからコピペしたりしてしのいでいる方が多いようです。次のサイトにX11で日本語を入力できるようにしてgimpでも日本語入力するようにされていましたので、参考にさせていただきました。(Xcodeとjavaのインストール部分は、不要だったので割愛しました。) (参考サイト:空模様 – Mac OSX の X11 環境で日本語入力( kinput2 + canna ))

XQuartzの最新版をインストール

 MacPartsのインストール

 環境設定 ~/.bash_profileを次の内容で作成

if [ -f ~/.bashrc ]; then
    . ~/.bashrc
fi

~/.bashrcを次の内容で作成

if [ -f /etc/bashrc ]; then
    . /etc/bashrc
fi

/etc/bashrcを編集

# Set Language
export LANG=ja_JP.UTF-8

# Set Input Method
export XMODIFIERS=@im=kinput2

# Set PATH
export PATH=/opt/local/bin:/opt/local/sbin/:/bin:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:/usr/local/bin:/opt/X11/bin:/Developer/Tools:$HOME/bin:/System/Library/PrivateFrameworks/Apple80211.framework/Versions/A/Resources/
export MANPATH=/opt/local/share/man:/opt/local/man:/opt/X11/share/man:$MANPATH

これまでの環境設定を現在の環境に反映させる

$ source ~/.bash_profile

~/.MacOSX/environment.plistを次の内容で作成





    LANG
    ja_JP.UTF-8
    XMODIFIERS
    @im=kinput2
    GS_PROG
    /opt/local/bin/gs

日本語入力環境の設定 (1) MacPorts と port treeのアップデート

$ sudo port -d selfupdate

(2) dbusのインストール

$ sudo port install dbus

ログイン時に自動的にdbusが起動するように設定

$ sudo launchctl load -w /Library/LaunchDaemons/org.freedesktop.dbus-system.plist
$ launchctl load -w /Library/LaunchAgents/org.freedesktop.dbus-session.plist

(3) cannaのインストール

$ sudo port install canna

ログイン時にcannnaが自動的に起動するように設定

$ sudo port load canna

(4) kinput2のインストール

$ sudo port install kinput2

※ kinput2のインストールで次のようなエラーが出ることがあります。

$ sudo port install kinput2
Warning: The Command Line Tools for Xcode don’t appear to be installed; most ports will likely fail to build.
Warning: See http://guide.macports.org/chunked/installing.xcode.html for more information.
—> Computing dependencies for kinput2Error: Unable to execute port: can’t read “build.cmd”: Failed to locate ‘make’ in path: ‘/opt/local/bin:/opt/local/sbin:/bin:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin’ or at its MacPorts configuration time location, did you move it?

makeコマンドがないというエラーですが、これは、Xcodeのコマンドラインツールをインストールすることで解決します。
Xcodeのメニュー > Open Developer Tool > More Developer Tools…

Downloads for Developersのページが開くので、Command Line Toolsをダウンロードしてインストールします。これで/user/bin/makeがインストールされるので、上記のkinput2のインストールを行います。

~/.xinitrc.d/kinput2.shを次の内容で作成

#!/bin/sh
test -x /opt/local/bin/kinput2 && /opt/local/bin/kinput2 -canna &

~/.xinitrc.d/kinput2.shのパーミッションを変更

$ chmod 755 ~/.xinitrc.d/kinput2.sh

以上で設定完了です。ログインし直すと、Shift + スペース で、日本語入力ができるようになっています。

Pixelmator 2.0.2

ところで、Pixelmator – Pixelmator Teamも2012/02/21にバージョン2.02になっています。安定性向上のためのバグフィックスのようです。


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